理念が浸透しない3つの原因

こんにちは、杉本智です。

今週もコラムをお届けいたします😀


さてさて、ここ数回は、
「理念を組織に落とし込む」
ことについてお届けしています。

過去のコラムを読まれていない方は、
まずはこちらから読まれると
今日の内容がスッと入ってきますよ

これまでお伝えした2つのコラムの内容は、
どちらかというと考え方やマインドセットといった抽象的な内容でした。

しかし、今回は、
実務に即した具体的なノウハウ
内容になっています。

というわけで、
早速、本題に入っていきますね。

目次

前回のおさらい
理由3,浸透する環境をつくっていない
繰り返し刷り込まないと、理念は定着しない
一番の仕組み化は「評価制度」と連動させること
まとめ


前回のおさらい

前回のコラムでは、
理念が浸透しないのは、
次の3つが原因だとお伝えしました。

理由1,借り物の言葉を使っている
理由2,部下や顧客受けが良い言葉を選んでいる
理由3,浸透する環境をつくっていない


今日は、
「理由3」について
お話いたしますね!

理由3,浸透する環境をつくっていない

社長が120%納得感のある
ど真ん中の理念をつくることができれば、
次は、理念を組織に落とし込むフェーズです。


というのも
過去のコラムで繰り返し
お伝えしてきましたが
理念をつくる目的は

「組織を社長が意図する方向に動いてもらう」

ためです。

なので、
せっかくピカピカの理念をつくっても
組織に浸透しなければ
つくった意味がありません。

しかしながら、
理念が組織に浸透しなくて
困っている社長は非常に多いです😅


では、そもそも、
なぜ、理念を作っても
組織に浸透しないのか?

結論から言ってしまうと

理念を組織に浸透させる「仕組み」が無い

のが、根本的な問題です。

「仕組み」が無ければ、
部下の頭の中に
理念が刷り込まれることはありません。

逆に、理念が浸透している会社は
例外なく、理念を浸透させる「仕組み」を
つくっています。


ですので、
あなたも理念を組織に落とし込みたければ
落とし込むための「仕組み」づくりに
取り組んでいただくと
非常に効果的です。

ここで、
「なぜ、仕組みがあれば理念が浸透するのか?」
と疑問に思った方もいらっしゃるでしょうから
その理由をお話しいたしますね。

(そのあとで、仕組みづくりについても
 ご案内いたしますのでご安心ください😀)

繰り返し刷り込まないと、理念は定着しない

少し学術的な話になりますが、
私たちの脳は、

✅記憶するためには反復学習が必要

という性質があります。

身近な表現で言うと

「繰り返し、繰り返し伝え続けて
 初めて、部下の頭の中に
 刷り込むことができますよ」

ということです。

学校の授業とかもそうじゃないですか。
一回教科書を読んだだけで、
歴史の年号や元素記号など
覚えられなかったですよね?

理念もそれと一緒です。

朝礼や個別面談、
経営計画発表会などの場で、
何度も社長に言われて、
少しずつ腹落ちしていくのです。

感覚的には、
お花にお水を毎日あげて
少しずつ育っていくイメージです。


コツコツがポイント

つまり、
「仕組み化」をすることで、
継続的に理念に触れる機会を作り出す
というところが本質です。


実際にあった話ですが、
ピカピカの理念をつくって
嬉しくなった社長は
朝礼で

「なぜこの理念に辿り着いたか?」
「今後、どのような会社にしていきたいのか?」

を90分にわたり
演説をしたのです。

しかし、
あまりにも社長の話が長いので
部下たちは、
ほぼ脳死状態で聞いていました。

もちろん、
そんな状態ですから
部下に理念の大切さは
伝わりませんでした…

社長の熱意だけが
先走ってしまった
非常に勿体無い事例ですね😅

さてさて、
繰り返しになりますが、
年に一回長時間話すよりも、

・朝礼で毎日5分話したり、
・週一の会議で10分話したり、
・月一の個別面談で20~30分話したり、

など、
短い時間で繰り返し話をするのが
非常に効果的
です。

というわけで、

「なぜ仕組み化しないと
 理念は定着しないのか?」

についてお話しました。

次は、
「じゃあ、仕組み化するにはどうしたら良いの?」
という話をします。

一番の仕組み化は「評価制度」と連動させること

仕組み化には、
色々な方法があります。

先ほど、
一部をご紹介しましたが、

・経営計画発表会
・1on1
・朝礼
・人事評価
・飲み会

あたりが、
よく取られる方法ですね。

そして、
この中で特に大事なのが

評価制度と連動させる

ことなんですね。

評価制度と連動させることができれば

理念を実践すれば、お給料が上がる

という構図をつくることができます。

部下も人間ですから、
やはりご褒美があれば
行動する理由が生まれます。

子供の頃、初めて給料もらったら、お店に売ってあるプリン買い占めようと思ってました😃


話を戻します。



最初は、
お給料が上がるから
理念に沿って行動していた。

 ⇩
でも、気がつけば、
社長が言っている理念の大切さが
分かってきた

というのが、
綺麗な流れです。

人って、
行動して感情が動いて
実感したあとで、
ハラ落ちする生き物なんですよね。


だから、
まずは行動するキッカケをつくれば、
あとは、時間が経てば経つほど
理念の深さに気づいてくれやすくなります。

(もちろん、個人差がありますので
 早くて1年、遅い人では3~5年の時間軸で
 考えると精神衛生上良いですw)


実例があった方が分かりやすいので
一つ私のクライアントの話を紹介します。


東北地方の人口5万人ほどの都市で
通信業をしている企業のお話です。

社長は二代目で、
親から事業を受け継いだ男性です。

事業も順調に成長してきたので、
親がつくった理念をブラッシュアップして
自分の価値観も入れ込みたい。

ということで、
社長と一緒に

「共に成長し合う」

という理念をつくりました。

とても納得感のある理念ができたので
次は、組織に落とし込むために
評価制度を一新するステップです。

それまでは、
売上を上げたら連動して給与がアップする
というの前面に押し出していました。

しかし、この制度では、

✅トイレ掃除など、売上に直結しない行動をサボりがちになる
✅売上が低いけど、周りのサポートをしてくれている従業員の給与がアップしない
✅自分の売上アップだけを考える利己的な従業員が増える

といった問題を抱えていました。

なので、

・数字には反映されない業務を評価する項目を取り入れたり
・個人の成績よりも、店舗全体の成績の評価の比重を高めたり
・半年のサイクルで自己成長する内容を決めて、達成度を評価したり

といった内容を取り入れました。

そして、社長が期首に皆の前で

・理念の内容
・理念を作り直した背景情報
・新評価制度の内容

を発表しました。

つまり、
今までの「売上を上げた人が正義」という
社内文化から

・互いに助け合う
・お客様に喜んでもらえるように勉強(成長)する

という文化に転換を図ったのです。

結果、社長の努力と良い評価制度のおかげで、
売上が低い社員の数値にならない貢献(事務作業のサポートなど)にも
感謝の声が届くようになったり、
上司が部下を成長させるための行動が増えるようになりました。


店舗の雰囲気も良くなり、
売上も上がり、
高かった離職率もみるみる下がっていきました。


以上が、
理念と評価制度を連動させた例です。


このように評価制度を連動させると
毎月の個別面談などで、
話のテーマが理念を中心にできます。


紹介した会社では
「今月は、自分は何を成長できたか?」
「部下や同僚の成長にどのように貢献できたか?」
といったことが、自然と会話の中にでてきます。


そうすることで、
部下の生産性もアップして
会社の業績もドンドン良くなります。


そうなると、
部下にも給与や福利厚生といった形で
より還元することができます。


まさに良いサイクルが生まれてきますね。


もちろん、
外部環境の変化などもありますので、
理念をつくれば、
確実に業績が上がると言い切れない要素もありますが、
しかし、理念をつくることで
強い組織をつくることができます。

その上で、
収益性の高いビジネスモデルがあれば、
利益も出せて、離職率が低い
物心共に豊かな会社をつくることが可能となります。


まとめ

ということで、
今日の内容をまとめます。

理念を組織に浸透させるためには
「仕組み化」がポイント!

仕組み化することで、

✅繰り返し話をする機会をつくれる

そして、仕組み化において
一番大事なことは

✅理念と人事制度を連動させる

ということ。

連動させることで、
部下の行動と理念を一致させることができる

ぜひ、今日の内容を自社の経営に取り組んでいただき
社長と従業員、顧客、ビジネスパートナーの全てが
ハッピーな状態をつくってくださいね!

「私も120%納得感のある
 ど真ん中の理念をつくりたい!」

という方は、
理念づくりのサポートもしていますので、
こちらのフォームからお問い合わせください。

コラムを読んでくださっている方は、
特別に60分無料でご相談いただけます。


それでは、また次回のコラムでお会いしましょう😃🎵

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