人事評価をつくっても上手く機能しない理由 その①
【会社を一つ上の次元に引き上げる】
思考の可視化コンサルタントの 杉本 智です。
前回のおさらい
前回は、
会社を大きくするためには、
なぜ人事評価が必要なのか?
について書きました。
今回は、
評価制度をつくっても上手くいかない原因と
解決方法について書いていきます(^^)/
人事評価はどのようにつくれば良いのか?
先日、複数のクライアントさんから、
「評価制度をつくろうと思って
社労士さんと話したのですが
いまいちピンと来ないんです。」
「人事評価を自動でつくれる会社から
営業を受けたのですが、
この会社のシステムは使えますか?」
というご相談を受けました。
確かに、ちまたでは、
様々な評価制度のシステムやコンサルタントがいます。
しかし、評判の良いシステムを入れても
機能しないケースが多々あります。
では、どのようなシステムを取り入れたら
どのコンサルタントに依頼すれば
自社にあった評価制度をつくることができるのでしょうか?
人事評価をつくるメリットとは?
その前に、軽く前回のおさらいをすると
機能する評価制度をつくることで、
・優秀な部下がどんどん育つ仕組みができる
・社長の言うことを素直にきいてくれる部下を育成できる
・部下のモチベーションを大幅にアップできる
・離職率を大幅にダウンできる
といったメリットがあります。
話を戻します。
自社にあった評価制度をつくるには、
誰に何を頼めば良いのでしょうか?
結論から言います。
わかりません!
「え?(^^;」
と思われたかもしれませんので、
もう少し補足をします。
人事評価制度をつくるにあたって、
システムやコンサルタントを選ぶ前に
準備が必要なんです。
この準備をしていないので、
多くの会社は
「評価制度をどうつくれば良いのかわからない」
「評価制度をつくったけど、機能しない」
といった状況を生んでしまいます。
そもそも、人事評価は何のためにつくるのか?
まず大大前提として、
評価制度と言うものはそもそも何のためにあるのでしょうか?
答えはシンプルです。
社長(会社)のビジョンを実現させる
ためです。
社長(会社)のビジョンが大きければ大きいほど
それを実現させるためには、
沢山の人を巻き込む必要があります。
そして、なにより部下にビジョン実現のための
行動を一緒にとってもらう必要があります。
評価制度というのは、
会社のビジョンと部下の行動を一致させるのが目的です。
これがうまく機能すると
一枚岩の強い組織をつくることができて
会社がドンドン大きくなります。
逆に、機能しないと
数百万円単位の経費と
膨大な労力がムダに失われてしまうばかりか、
会社が混乱し、部下の不信感を招いてしまいます。
評価制度をつくるときに絶対に必要な要素とは?
なので、評価制度をつくるためには、
「そもそも、私たちの会社は何のために存在するのか?」
「そもそも、私たちの会社はどこに向かうのか?」
というミッション(理念)やビジョンを明確にする必要があります。
そうすることで、
・理念やビジョンに合致する行動は評価する(昇給、昇進につながる)
・理念やビジョンに合致しない行動は評価しない
といったことが明確になるのです。
この評価の基準が明確でないと
部下は「仕事しろ!」と言われても
何を基準に仕事をしたのか、していないのかが
明確にならないのです。
そうなると、
部下もどこにエネルギーを注げば良いのか
わからないですし、
幹部も部下を評価するときに
目先の売上や自分の言うことを聞く可愛い部下に
高い評価をつけることになります。
その結果、
数字だけを上げれば評価されるという風潮を生み
あり方がないがしろになってしまうケースが散見されます。
変化が起きた会社がとった施策とは?
実際に、
部下が目先の数字に繋がることしか
行動しなくなった会社が
「私たちの会社は
『利便性の高いサービスを提供し、
地域のお客様の生活レベルを上げ続けること』
を一番大事にしている。
そのためには、顧客と深い信頼関係を築くことが大事だ。
深い信頼関係を築くこととは、個人指名されることだ。
なので顧客から、◎◎さんから買いたい!と言ってもらえる
営業マンを目指してください。
今後は、個人指名される=リピートしてもらえる人を
会社は高く評価していきます。」
という内容を打ち出しました。
このように評価の基準が明確になることで、
部下も何を軸に行動すれば良いかわかりますし、
上司も、部下のどの部分を改善、アドバイスし
評価すれば良いのかが明確になります。
借り物の評価制度を持ってきても会社は大きくならない
しかし、本質を捉えずに、
ただ人事評価を既存のシステムなどを使ってても一切機能しません。
部下は、社長が望むような方向には動いてくれません。
ちゃんと、会社にとって
・何が大事なのか?
・どのような行動をとって欲しいのか?
・どのような行動はとって欲しくないのか?
といったことを明確にする必要があります。
評価制度をつくるためには、
社長自身が自分としっかりと向き合い
産みの苦しみを体験する必要があります。
大変ではありますが、
そこを乗り切れば、
会社は別次元に生まれ変わらせることができます。
年商10億円以上や従業員30人以上を目指すならば
評価制度は避けて通れない壁なので
ぜひ今日の内容を参考に考えてみてください。
そして、評価制度は会社を大きくするために
非常に重要です。
今回の記事で書けなかったことがありますので、
次回の記事でも同じテーマでお伝えいたします。
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